『永遠の0』百田尚樹

零戦のお話し。戦争系は『出口のない海』以来かな。まぁ普段から読むジャンルではありませんが、なんといっても解説が児玉清さんだったから。


空戦の迫力に圧倒されながらも、思ったのはあの時代の人々のなんと強いことか。もう10年近く前に仲間と知覧に行ったときも思ったけれど。「死を覚悟する」というのは相当強い人でないとダメな気がする。

圧倒的な操縦技術を持ちながら、「必ず生きて帰る」といった宮部はあの時代なら異端児だろう。それでも、読んでいれば誰でも「死なないでほしい」と思ってしまう人柄。そして熟練だったからこそ、見抜いてしまったラストの話。話が繋がったときには「ほぉ〜〜」と唸ってしまいましたが。


太平洋戦争についても、ある程度時系列に沿って語ってくれるので、わかりやすかったかな。ところどころ実在の人の名前も出てきたりで、よかったです。

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)