『ぼくらは夜にしか会わなかった』市川拓司


『吸涙鬼』以来か。まぁ、短編集みたいなもんですがね今回のは。

でも舞台が天文台や植物園のある場所ということで、各ストーリーは共通していましたね。


内容は市川拓司のものそのもので、「the切ない」。これに尽きる。いつもどおりの「弱者」と考えてしまう主人公たち。それに共鳴するヒロインたち。そして100%のハッピーでないラスト。それなのに許せてしまう。心あったまる。この終わり方でいいのだと思えてしまう不思議。


個人的には、「花の呟き」と「いまひとたびの微笑みに」が好きです。

ぼくらは夜にしか会わなかった

ぼくらは夜にしか会わなかった