『ドラえもん学』横山泰行、映画「雲の王国」
家でずーーっと読んでました。ちびちびとね。内容は漫画・アニメとしてドラえもんの誕生から、人気が出るまで、現在までの歴史の振り返り、海外でのドラえもんの普及、各エピソードの本質etc...と。アマゾンさんでは「学」としてなりたっていないと多くのコメントが寄せられていましたし、ブクログさんでは評価平均2.78と平均よりやや下な評価でしょうか。
ただ、新書として刊行されているわけですから、最初から読み物として入れば普通にいい本です。いろいろエピソードも思い出せるし。
『ドラえもん学』の最後でも取り上げられていましたが、先日DVD-BOXにある「雲の王国」を見ました。やっぱり号泣ですね、この作品。ドラえもんの作品は、子供の頃は純粋にアニメ作品として楽しみ、年を重ねるにつれ、そのテーマ性とメッセージに気づかされます。
「雲の王国」のテーマは何といっても環境問題でしょう。地上の環境悪化によって住処を空の上に移した天上人たちにとって、地上人による環境破壊は許せないところがありました。ついには地上世界をすべて水に流してしまう「ノア計画」を実施しようとします。それを知ったドラえもんは嘆きます。「天上人たちは何を考えているんだ。地上には人類4千年の歴史があるんだ。」と。
このままではドラえもんが生まれた未来も変わってしまうということで、天上人たちに対抗を試みます。しかし、結果として天上人たちに危険が迫れば、「天上人たちの命にはかえられない!」と決死のダイブを見せてくれます。
ドラえもんの行動とキー坊(植物星大使)の説得により、「ノア計画」は中止され、天上人たちは移住することになりますが、その際、地球が住みよい星になれば戻ってくると言い残します。それに対し、ドラえもん一行は「一日でも早くその日が来るよう、努力する」ことを約束します。
この「雲の王国」の公開が、1992年。…え、そんな昔?!まあいいや。とにもかくにも公開から18年がたっています。あの日、天上人と約束したことは守られているのでしょうか。天上人たちが戻ってこられるような状態でしょうか。
この映画を見るたびに、号泣しては考えてしまいます。
PS.ドラえもんのDVD-BOX見終わっちゃいました…。これからは、傑作選とかのDVDで休日を過ごします。
- 作者: 横山泰行
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2005/04/16
- メディア: 新書
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